楽曲評論家クソDDのアイドル三十七房

アイドルの話しかしません。

2017年も聴きたい、2016年の名盤5選

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2016年のアイドル楽曲大賞の結果発表があり、トップ10に欅坂46が3曲もランクインしてくるという超絶主人公展開にちょっと胸焼けがしている今日この頃。まー貫禄あるなというかいくら何でもデビューした年でいきなりこんな事態になるとはだれも想像してなかっただろう。

サイレントマジョリティー」はどっかに食い込んでくるだろうとは思ってたけど「二人セゾン」まで3位に入ってくるとはまさに驚異的。ついこないだリリースされたばっかりじゃないか。27歳で遅咲きデビューの力士が九州場所で全勝優勝みたいな話だぞ。まさかの幕下付け出しデビュー。智ノ花か。絶対NEWS ZEROがほっとかねーよ。

個人的な楽曲大賞をトップ10で考えてもみたがどうやっても絞り込めなかった。マジで2,3週間それのことで頭いっぱいにしてみても決められなかった。お母さんが晩ご飯の献立決めるときの気持ちがちょっとだけ分かった気がする。あっちを立てればこっちが立たず。メンチもいいしバーグもいい。緑黄色野菜も取り入れないと…

 

そんなわけで、今回は僕が考える「2017年も聴きたい、2016年の名盤」をピックアップしていこうかと思う。こういうときクローズアップされるのは一撃必殺のライブ映えする曲だったりするパターンが多いけど、往々にしてそういう曲はヘビロテしていると飽きる。スルメも美味いが飽きがくる。良い語呂だ。火曜10時から新垣結衣主演でドラマ化してみたい語感だ。

本当に染みる曲っていうのは時間が経ってから聴いても色褪せがない。むしろ時間が経った後のほうが、初めて聴いた時の情景とか心象風景がリアルに焼き付いている分余計染みるもんだ。そういう曲は誰にでもあると思う。僕の場合BUMP OF CHICKENの「オンリーロンリーグローリー」を聴くと、未だに小学生のころ家族旅行で行った香川県のホテルで過ごした夜を思い出す。行きに買ったばかりの「ユグドラシル」とポータブルCDプレイヤーを握りしめて聴いていたことをついさっきのように思い出せる。

というわけで、「今年も聴きたい、去年のアルバム」をチョイスしてみたい。

 

ティー・フォー・スリー - Negicco

去年出たNegicco3枚目のアルバム。

1回紹介したこともあるけど、これぞまさにウェルメイド。ソウルやファンク、ジャズにフュージョン、あらゆるジャンルの楽曲テイストを取り入れつつもそれをNegiccoカラーに染め上げてしまっている名盤中の名盤。

これは多分誰もにうなずいてもらえるチョイスだと思うぞ。2017年どころか今後10年20年経っても視聴に堪えうるクオリティの1枚。アイドルヲタクでない人でも、音楽が多少なりとも好きであれば持っておいて損はない。

 

KiLLER BiSH - BiSH

2016年下半期はまさにBiSHのものだったと言えるはず。

この「オーケストラ」がMV化・音源化されてからというもの、未だにこの曲の話をしている人が絶えない。緻密かつ精巧に作り上げられたクラシカルサウンドと松隈サウンドのアンサンブルの美しさ、そこに上乗せされるアイナ・ジ・エンドの声。この曲に心惹かれ、BiSHに入ってきた新規も少なくない。

アイドルヲタクは何かと「今日の現場優勝!」とか「夢アド優勝だったわ」とか「優勝」という単語を使いたがるが、これこそまさに「優勝」というワードを使うに相応しい曲だと思う。

とかくこの「オーケストラ」に注目は一点集中しがちだが、「KiLLER BiSH」には捨て曲がマジでない。13曲全部マジ。本当本気。1周回ってこれこそがBiSHのパンクスなんだろう。2月の福岡行きます。

 

穴空 - 私立恵比寿中学

ここ最近めっきりエビ中にハマっているから上げるわけでもなく、単純に素晴らしい名盤だと思う。ハマるまでノーマークだった俺こそがギルティ。

「穴空」と書いて「アナーキー」と読む。言い得てまさに妙、これぞ無秩序。とにかく畑の違ういろんなトラックメイカーに提供してもらった曲で多種多様な表情を見せる。リードトラックの「ゼッテーアナーキー」を提供したのがUNICORNのABEDONというのもなんか絶妙にツボを押される。イントロだけ聞いたら完全に00年代のユニコーンなんだけどな。まんま「WAO!」じゃねーか。

 個人的には「ポップコーントーン」や「お願いジーザス」が好き。ちなみに前者はたむらぱんこと田村歩美さん提供、後者はフジファブリックの加藤さん提供。畑が違いすぎる。二期作にも程があるぞ。年に2回米の収穫ができそう。

 

アワー・ソングス - アイドルネッサンス

何回観ても美しい、このPV。

今年は飛躍の1年になったアイドルネッサンス。新メンバーが2名加入して8名になったり、妹分のグループ「AIS」が出来たりとせわしない1年だったように思う。このアルバムはまだ新メンバーが加入する前に出たものだが、これは今後一生聴けるだろ。いつ聞いても新鮮さがあるというか瑞々しさがあるというか。

今年はアイルネ初のオリジナル曲のリリースも予定されている。しかもトラックメイカーはBaseBallBearの小出さん。マジで俺のために作られるような曲。

新メンバー2人もやっとアイルネ本隊の雰囲気に慣れ始めたような感じがするので、今年も要注目。とにかく2枚目のアルバムはやく欲しいなー。去年夏以降新作のリリースがなかったので早めに。早めにね。

 

guidebook - lyrical school

度々ここでも話題に出すリリスク。今年の2月をもって現体制は解体、初期メンバー3名が脱退した後残った2人を中心に新体制で活動されることが発表された。

僕にとって拠り所たるアイドルって、寺嶋由芙だったり℃-uteだったり、リリスクだったりするところがあるのでこれは結構キツい。こないだ「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」っていう映画を観たんだけどなんかそれを見終わった時と同じ感情。得も言われぬ寂しさ。いろいろ思ったことはあるはずなのに結局「寂しい」という語彙でしか表現できない自分の語彙力喪失っぷりを客観視させられる罰ゲームじみた感情。

いやでも、本当良いアルバム。前作「SPOT」のときにうわーヤベエの出してきたなリリスク!って思ったけど負けじとも劣らず。「マジックアワー」が「ワンダーグラウンド」とタメを張ってるヤバさ。アルバムアートワークも凝ってて素晴らしい出来。

 

 

という個人的な5選。アイドル聴いてみたいけど何から手つければいいのかわからない!っていう方々の入り口にでも僭越ながらなれば幸いです。

ちなみに僕が選ぶ2016年アイドル楽曲大賞は、これです。

観客席に僕が映ってました。友人に指摘されて気が付きました。

見つけた方には金一封差し上げます。