楽曲評論家クソDDのアイドル三十七房

アイドルの話しかしません。

ボールゾーンをかすめるストライク球。

俺このブログで何回BiSHの話するんだ。

 

とりあえずこのMVを観て俺は思った。あ、かっこいいわと。

「世界!ふしぎ発見」のOPっぽい冒頭が流れた後、おもむろに飛行機の上で歌いだすメンバー。全編にわたってちょっとオフトーンで乾いた色味なのに、サビに向かうまでがAメロ・Bメロ・Cメロ・Dメロというなんともぶっ飛んだ構成なトラックと、それぞれが持つ発煙筒に見える分かりやすい鮮やかさの対比。

3:24~のアユニさんソロパートなんか見てて泣けちゃうよ。1年前初めてZepp Tokyoに立ったとき小刻みに震えてた道産子少女が、いつの間にこんな表情豊かな表現力を持ってして歌い上げることができるようになったのか。

どことなくダークな雰囲気を醸し出すハシヤスメ、狂気じみたアイナの振り付けがビッキビキにハマってるリンリンのフォーク突き、ラスサビ前のアイナのロングトーン、どこをとっても一級品のクラシカルロック。

 

ともかく、こんなMVを作ってきたり、何の前触れもなくタワレコ限定で300円CDをリリースしてたりと2ndAlbum発売前のキャンペーンにみっちり飲み込まれた僕はここ最近食い入るようにBiSHを聴いています。

ちなみに2ndAlbumの「THE GUERRiLLA BiSH」は11/6の23:59までiTunes Storeでも配信版が300円で買えます。

THE GUERRiLLA BiSH

THE GUERRiLLA BiSH

  • BiSH
  • ロック
  • ¥300

僕はCDを買いに行けなかったのでこっちを買ってもう5周してます。そんな状態でもあと8周はとりあえず聞きたいと思ってしまう、超が50個ぐらい付く名盤なのでぜひ買って聴いてください。良いなと思ったらCDも買ってね。リリースは11/29です。

未定(AL+Blu-ray Disc)(初回生産限定盤)

未定(AL+Blu-ray Disc)(初回生産限定盤)

 

 

BiSHといえば、去年あった「NEVERMiND TOUR」の幕張メッセファイナル公演が今月頭にBlu-ray化された。ちなみにこれもアマゾンで買えますので。買って。マジで。

自分もこの現場にいたけど、何回観てもとにかく最高。最高。それ以外の言葉が見つからないぐらいの空気感があの日あの場所にはあった。

BiSHは今でこそ「楽器を持たないパンクバンド」というカッコいいんだかどうなんだか僕には判断しかねるキャッチフレーズのもとに活動しているが、そもそもBiSの流れを汲んでいるグループなので決して正統派路線なわけではない。BiSが横浜アリーナやったときも同じ感じだったし、でんぱ組が武道館やったときとか、清竜人25が同じように幕張やったときとかと同じ感じだったような気がする。

 

正統派じゃない。めちゃめちゃアイドル然としているわけでもないし、なんだったらそことは真逆のルートをずっと初期から歩んできた。そもそも正統派のアイドルをやろうと思ったらオルタナとかメロコアの路線は第1段階でストライクゾーンから外れていく運命にある。電波ソング、一夫多妻制、オルタナ・パンクといういわゆるボール球路線を選んだのがでんぱ組であり、清竜人25であり、BiSHだった。

 

野球好きな人は分かると思うけど、最高に気持ちのいいストライクってど真ん中じゃないじゃないですか。もっとこうストライクゾーンとボールゾーンの、際どいギリギリのところを掻い潜って「いいコース」に決まったときのストライクこそ最高に気持ちがいいわけじゃないですか。もう、それ。つまりはそういうこと。白井球審的に言うとアァァァァァァァイッッって感じだし敷田球審的に言うと卍。

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最近は乃木坂とか欅坂とか、スタダ系やハロプロ系みたいないわゆるど真ん中ストライクも知る努力をしようとはずっと思ってるけど、もちろんそこにはそこの良さがありつつ、それでもやっぱり「いいコース」に決まっているグループのことを推したくなる性分にあるんだなあと思いました。僕だけじゃなく、一定数そういう種類の人間がいるからBiSHは幕張でやれたんだろう。

 

とにかくもう1回言いますけど本当にお願いだから「THE GUERRiLLA BiSH」買って聴いてください。1日1本うまい棒食べるの我慢したら1か月で買える額だぞ。iPhoneXだって分割して考えればコーヒー1杯より安いんだから。ティム・クックもBiSH聴け。

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