楽曲評論家クソDDのアイドル三十七房

アイドルの話しかしません。

BiSH「NEVERMiND TOUR」@福岡DRUM LOGOS

いやーーーーーーー、やられた。

BiSH、再三に渡って言い続けてきたけど、また更新された。最高が。おかげで声が出ない。腕も上がらない。満身創痍。普通にアザできたしポケットに入れてたタバコとライターは気づいたらどっかいってたし靴紐も切れたし。

それでも、この多幸感でぜんぜんプラス。タバコもライターも靴紐も買えばいい。

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1. Am I FRENZY??

2. DEADMAN

3. OTNK

-MC-

4. ウォント

5. 本当本気

6. Hey gate

7. ファーストキッチンライフ

8. デパーチャーズ

9. DA DANCE!!

10. Primitive

11. My distinction

12. サラバかな

-MC-

13. スパーク

14. Stairway to me

-鬼バンドソロ-

15. ヒーローワナビー

16. MONSTERS

17. beautifulさ

18. ぴらぴろ

19. オーケストラ

 

EN1. ALL YOU NEED IS LOVE

EN2. BiSH -星が瞬く夜に-

 

 BiSHのワンマンは今回で3回目なんだけど、別に意図したわけじゃないのに毎回シチュエーションが違うときに行ってしまう。1回目はまだハグ・ミィがいたころだし、2回目はアユニ・Dの加入直後。

そして3回目になる今回の「NEVERMiND TOUR」では、BiSHの楽曲プロデュースを手掛けている松隈ケンタが率いる『鬼バンド』というスリーピースのバックバンドが全公演帯同している。BiSHがバックバンド体制でツアー回るのは初めてだったかな。

ちなみにこの人たち、ガチの鬼だった。ファッションじゃないほうの鬼。節分に出てくるやつとかじゃなくて、桃太郎を待ち受けてるガチなほうの鬼がギターとベース背負ってスティック握ってた。そんぐらいの気迫と音圧。

 

結成当初から追ってるグループではあるけど、ここまで露骨に場数を踏むことによって成長していくグループもなかなかいない、と思ってる。

実際、今年に入ってからも結構な数の現場に行ってるつもりではあるんだけど、でもBiSHはどうしてもレポを記しておきたくなるぐらい毎回良い。ほかが悪いというわけじゃないけどね。成長と変化の早さが露骨。

 

過去の公演と比べても今回特に際立っていたと思うのが、「バカ騒ぎパート」と「聴かせるパート」をくっきりはっきり差別化していた部分。

 

大前提として、BiSHの曲は全部手放しでめっちゃ良いじゃないですか。そのなかでもバカ騒ぎ曲と聴かせる曲の2種類に大別できると思うんですよ。これは別にBiSHに限った話ではないけど、特にこのグループはその差が顕著。

こういうのがバカ騒ぎ曲だとすれば、

こういうのが聴かせる曲。わかりやすいね。

 

セットリスト見ると、あからさまに区分けしてある。1~9はバカ騒ぎパートで10~15は聴かせるパート。16~19は完全にアンセムの応酬合戦で、最終的にアンコールの展開で泣かせにかかってくる。

分かりやすく区分けをしたことで新規の人にも間口を広げつつ、既存のファンにとっても曲調による急激な温度変化が無いように配慮している。これはもう完全に試合巧者の仕事だ。完璧じゃないか。

 

アイドルに求められているのは「非日常的な多幸感の提供」だというのは前々から言ってるけど、BiSHの多幸感は他のアイドルのように「かわいい女の子たちが一生懸命歌って踊っている」というところだけではなくて、純粋な楽曲の良さによる音楽的な多幸感も極振りで上乗せされているのでもうなんかよくわかんない。

あぁ…みんなかわいいし…曲めっちゃ良いし…ヤバい…楽しい…ヤバい…ってなる。語彙を殺される。あっという間に脳の機能が止まり、モッシュの波へうずもれてしまうことこそがこの世の幸せなんだという錯覚を生み出す。アイドルのライブを見に行って楽しかったというよりは、めっちゃ良いひとつの音楽体験をしてきたという感覚のほうが個人的には強い。

 

序盤でモッシュの波にのまれ、気付いたら最初いた位置とは全然違うところで、隣の全然知らないおっちゃんと肩組んでシンガロングしてた。たださすがに圧死しそうだったので何とか逃れて後ろのほうでゆっくり聴いてたら「スパーク」あたりでなんかめっちゃ泣きそうになって、やっぱり前行こ!っつって「MONSTERS」のハチャメチャ感を文字通り肌で感じたりしてた。

 

終盤に「ぴらぴろ」持ってくるのヤバいね。ほぼ思考が機能してない状態であんなもん聴かされたら脳が強烈にしびれるんですよ。この曲とか「beautifulさ」のサビ振りコピとか、ああいうのが本当の意味で一体感っていうんだろうな。やってない人のほうがいなかったもん。この曲のサビには思考を止める能力があるんだよ。何も考えずに腕を振り上げることしかできなくなる魔法がかかってる。

 

あとBiSH現場の何が良いって、お客さんがみんないい人。変なピンチケとかマジでいない。いやまあ、やんちゃなのはいるけど。それでもサイ投げしたりするやつとか、ダメだっつってんのにリフトとかダイブとかするやついないし。その上ちゃんと周りの人助けるし、「もうヤバい」って下がる人がいたらちゃんと道開けるし。

ああいうちょっとしたマナーの良さがところどころに垣間見えるからこそBiSHの現場好きっていうのもあるのかな。あとみんな純粋にBiSH好きそう。聴かせる曲の時はちゃんと聴くし、場合によっちゃ泣くし。「オーケストラ」終わった後ぐるっと周り見たら多分ほとんど泣いてた。おれも泣いた。

終わった後全然知らないやつ同士でフリーハグ状態。おれも知らないおっちゃん10人ぐらいと「お疲れした!お疲れした!いやーマジで、よかった!!よかったっすね!!お疲れした!」とか言い合いながらハグして帰った気がする。覚えてないけど。誰だったんだろうあのおっさん。

 

ともあれ、相変わらず最高だった。ちなみに次のツアーの山口公演もすでに取ってあるのでバッチリ観に行きます。

まだまだ目が離せないBiSH。

野音を超える大きいキャパでのライブが早く見てみたい。

 

頭がおかしくなっちゃっても クズじゃない 知ってた?

ここでやめちゃだめでしょ to die or 生

- 本当本気

 

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