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楽曲評論家クソDDのアイドル三十七房

アイドルの話しかしません。

お店でCDを買うということ

2016年10月4日、Hi-STANDARDが16年ぶりの新作をリリースした。

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Hi-STANDARDというバンドを語らずして、日本の音楽シーンは語れない。いっぱしのインディーズバンドのくせに圧倒的なメジャー感を放ち、メジャーレーベルの強力な広告宣伝力を一瞥するように、テレビにも全く出ない。超大手であるTOY'S FACTORYから独立して、自ら立ち上げたインディーズレーベルPIZZA OF DEATH RECORDSから発売したアルバムは、当時のメジャーレーベルが発売していたCDをあっという間に追い抜いてミリオンヒット。

多分今いろんなところで活躍してるバンドマンたちの中で、多少にかかわらず「ハイスタを1度も聴いたことない」という人はいないと思う。間違いなくいない。それぐらい日本の音楽シーンに強烈な影響を与えた伝説的なバンド。それがHi-STANDARD

(この曲を聴いたことない!っていうバンドマンは、さすがにいないよね…?)

 

そんなハイスタが今日、2000年の「Love Is A Battlefield」以来16年ぶりになる新作「ANOTHER STARTING LINE」を今日リリースした。しかも、事前告知は一切なし。コマーシャルも雑誌広告も事前プロモーションも一切なし。今日たまたまCDショップに立ち寄った人が偶然見つけ、SNSで情報がすごい勢いで拡散され、「新しくCDを出しますよ」なんて一言も言っていないにもかかわらず今この瞬間も日本中で売れている。そういうことを平然とやってのけるのが、日本の伝説、ハイスタ。

ちなみにハイスタが完全ノンプロモーションでCDを出したのは今回が初めてというわけじゃないんだけど、それでもいろんなところで言われているように「配信時代へのアンチテーゼ」を少なからず感じるのは僕だけではないはず。

(僕にとってのハイスタはこれ。高校の友達がコピーしてたなー。今でも聴くとちょっとノスタルジー。)

 

今や音楽はそこらじゅうに溢れていて、わざわざお店に足を運んでCDを買わなくても、ネット環境さえあればワンクリックで聴けてしまうし買えてしまう。身近になったねと喜ぶリスナーがいる一方で、薄利多売を余儀なくされる音楽業界の人々にとっては「じゃあTシャツやトートバッグなんかの原価の安いグッズをたくさん作って売って活動資金にするしかない」「ライブのチケット代をちょっと多めに取らせてもらうしかない」などと苦渋の決断を迫られる状況が続いている。

僕はいち音楽好きとして、できる限り音楽はお店に行ってCDで買いたいと思っている。多少なりとも音楽活動をやっていた人間のはしくれとして、どれだけCDが売れればどんぐらいの利益が出るのかとか、それが配信で済まされてしまうと聴取機会は増えるにせよどんだけ薄利になるのかというのをめちゃめちゃ近くで感じてきたから。

だからこそ、好きなバンド・好きなグループを本当に応援するベストなやり方は「お店でCDを買うということ」だと未だに僕は思っているし、これからも絶対それは変わっていかないとも思う(その延長線上に「ライブに行く」っていうのはもちろんあるけど)。AmazonでもCDは買えるし、iTunes Storeでも曲は買える。だけどそれでも、お店の棚からCDを探して買うあの感覚は絶対に得られない。

大人はよく「新聞を読め。ネットだと欲しい情報しか見ようとしないけど、新聞は興味のない情報でも目に入ってくるだろ?」という。それと全く同じ。ネットで買うのは簡単だけど、お店の棚をガサゴソやっているときに起こりうる「お、これおもしろそう」っていう新しい出会いは絶対にない。だからこそ、音楽はお店で、CDで買うべきだと、僕は思う。

 

ハイスタの新譜、伝説の瞬間に立ち会っている気がした。気になった人はぜひCDショップに足を運んで買ってみてほしい。今のところ通販や配信では手に入らない(はず)。

ハイスタのCDを買いにCDショップに行って、ついでに店内をうろうろしていたらおもしろそうなCDを見つけて、買って聴いてみたらめっちゃよかった!みたいな出会いがあれば、それはもうとてもとても素敵なことじゃないですか。